世界の痩せすぎモデル規制の経緯と日本

 2. 痩せすぎファッションモデルの死亡
 
   ファッションモデル志望の女性が、モデル事務所の面接に行くと、「もっと痩せなさい」と言われることは、日常茶飯事でした。その結果、モデル業界は決して公表はしませんが、痩せすぎのファッションモデルがたくさんおり、その中には摂食障害になっているモデルも数多く存在すると言われています。アメリカのモデル団体は、ファッションモデルの31%が摂食障害を持ち、64%が痩せろと言われた経験があると報告しています。痩せすぎたモデルが、若年女性の痩せ願望や肥満恐怖、自尊心や食行動に与える悪影響が報告されるようになり、医療業界からも規制を求める声があがりました。
 そうした中、2006年以降、ファッションモデルの摂食障害による急死が報道されるようになりました。
 22歳のウルグアイ出身のトップモデル、ルイゼイ・ラモス(Luisel Ramos)は2006年8月2日ファッションショーに出演中、キャットウォークを歩いた後に気分不良を訴え、控室で死亡しました。死亡時のBMIは14.5、死因は摂食障害による低栄養によるものでした。その半年後同じくモデルをしていた18歳の妹、エリアナ・ラモス(Eliana Ramos)も摂食障害で死亡しました。
ブラジル人のトップモデルであった21歳のアナ・カロリナ・レストン(Ana Carolina Reston)も2006年11月にBMI13.4で低体重と過食嘔吐による腎不全で死亡しました。
その後も摂食障害による痩せすぎモデルの死亡者が続きました。2007年、イスラエルのファッションモデル、ヒラ・エルマリッチ(Hila Elmalich)が34歳で摂食障害による心不全で死亡しました。フランスのファッションモデル、イザベラ・カロ(Isabelle Caro)は自らが摂食障害であることを公表し、2007年に撮られたアンチ拒食症キャンペーンの写真でも有名なモデルですが、2010年に低栄養による免疫不全で亡くなりました。
そして、これらは氷山の一角にすぎないと思われます。有名モデルだからこそ報道されて明らかになったのでしょう。